Epiphone Limited Edition 1966 Worn Wilshire Tremotone (2011年製)
2009年の秋頃、中古CD店に行くことを覚えてよく通っていた。バンドもミュージシャンも全然分からなかったけれど、たくさんの陳列されたCDを見ているのは楽しかった。ポルノグラフィティをよく聴いていた。
その店の隅っこに中古のギターが数本置いてあって、ここで初めてのエレキギターを買うことになる。
EpiphoneのSG。スモールピックガードに艶消しの赤いボディ。初めて見たその姿形にたまげて一目惚れしてしまった。
その後、ネックにひびが入って処分してしまったのは今でも口惜しい。同じモデルのSGを見ると未だにドキッとする。
- SG参考画像
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— 人間椅子staff (@planetcaravan69) 2016年3月15日
それから約4年が経ち、成人式を迎えた2014年始め。改装を重ね、二階が中古楽器屋になった同店でこのギターを見つけた。Epiphone製の赤い艶消しのボディにはつい先代のSGを想起させられ、その場でプロポーズ、後日めでたくゴールインとなる。
このギターの名前はWilshire(ウィルシャー)と言う。
EpiphoneというブランドはGibson社の傘下にあるため、レスポールやSGなどGibsonギターの廉価モデルを多く生産しているが、ウィルシャーはEpiphoneブランドのオリジナルギターの一つである。
(ただしWilshireもSGの廉価モデルという位置付けだったようだ。そう考えると私の直感は正しい。)
他にEpiphoneと言えば、ジョン・レノンが使用したことで有名なCASINOがある。
Wilshireは1959年に発売され、モデルチェンジをされながら1970年に製造が止められる。そして2010年に復刻された。
あまり見かけないギターだが、ジミ・ヘンドリクス、ジョニー・ウインター等も使用していたようで、My Chemical Romanceのギタリスト、フランク・アイイアロのモデルは現在も販売しているようだ。
コウモリの羽根のような形状をしたBAT-Wingヘッド。
ロッドカバーにはEpiphoneのEの模様。
2ndクラス(アウトレット品)の刻印。
なんだかはみ出し者の烙印のようで格好良い。
EpiphoneのEの模様の入ったトレモロアーム。
マークは接着剤で貼付されている。
ボディ、ネックはマホガニー。
フィンガーボードはローズウッド。
ミニハムが2発搭載。
2volume 2tone 3wayスイッチ。
インドネシア製。
ギグバッグ付属。
中古楽器店で約3万円。
(楽器検索専門サイトのデジマートなどを参考にすると、当時発売されていたヴィンテージWilshireは30〜50万円で取引されているようだ。)
このギターはとにかくボディが薄く軽い為、コードを鳴らすと張りのある煌びやかな音が鳴る。
Fender寄りのGibsonギターなんて言われると確かにな、と思う。
テレキャスターのような音だけれども、ピックアップのミニハムは温かみのある音を鳴らすため、特にフロントPUは丸みのある中にも輪郭のある可愛い音がする。
ただ一つ難点はアーミングした際のチューニングの狂いやすさ。
折角のトレモロアームなのに多用すると1/4音ずれていたりするのは厄介だ。
ペグを品質の良い物に取り替えると少しは解消されると思われるので、いつか手を加えたい。
Epiphone Wilshire、音も見た目も可愛いらしいギターなのである(・土・)。
気が向いたら続く。