本日は節分である。
鬼は外、福は内と豆をばら撒き、恵方に向かって黙して巻き寿司を食らう慣習が全国で行われる。
これは追儺(ついな)、つまりは厄払いの為であり、
豆は魔を滅する魔滅に通ずることから、
また恵方とは、歳徳神(としとくじん、その年の福徳を司る神様)のいる方向で、今年は南南東である。
さて私は名古屋に在住しているのだが、こちらの節分は大変に変わっておる。
名古屋の名物と言えば、味噌カツ、味噌おでん、味噌煮込みうどん、土手煮…といった具合に何にでも味噌をぶち込んでそれを好んでしまう名古屋の雑多な性分を表している。
味噌の材料はご存知の通り大豆である。
平生、味噌を大量消費している名古屋人は、節分に撒く豆の勘定などせず、全て味噌に加工してしまう。
そして毎年2月3日になってから悔恨の念に苛まれるのだが、ない袖は振れず、ない豆は投げられず、仕方がなく味噌を投げ合う羽目になる。
市中が味噌に塗れ、文字どおり糞味噌。
だぎゃーだぎゃーと味噌臭い、味噌を上げたような市長もこの時ばかりはみそみそになる。
この合戦に哀れ敗した者は1年間味噌っ滓、弱味噌と呼ばれ、味噌擂りに勤しむことになる。
もし2月3日に名古屋に立ち寄ることがあったら是非に気をつけていただきたい。
元来、節分とは季節の変わり目を指す言葉である。
(つまり節分は年に4回ある。)
明日は立春。ということは春もチラチラ春チララ。
あぁ、あけぼのあけぼの。
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