- 作者: 浅田有皆
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2008/07/09
- メディア: コミック
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ネット発信のパンクバンド、チャーリーが音楽シーンで話題になっていた。そのメンバーの正体は全くの不明。
伝説のロックフェス、ウッドストックに憧れる主人公、楽は音楽に熱い思いを持ちながらも引っ込み思案で内気な青年。
実はチャーリーはそんな楽が1人だけで作った架空のバンドだった。ライブハウスのチーフ椎名、同じ運送業者で働く要と出会い、チャーリーが動き出す!
ウッドストックとは1969年にアメリカで開催された世界最大の無料ロックフェスである。
8月15日から3日間行われ、ジミヘン、ザ・フー、ジャニス、サンタナ、CCR、スライ&ザ・ファミリーストーン、ザ・バンド、ジョニーウィンターなど錚々たるメンバーが出演した。「愛と平和と音楽の3日間」と称され50万人以上を動員したと言われている。
この漫画にはたくさんのロックを教わった。
ウッドストック、そしていくつものバンド、特にイギーポップ、セックスピストルズ、クラッシュ、ラモーンズ、リバティーンズ、ジョニーサンダース、INU、頭脳警察なんかに確かに出会えてよかった。どれも無茶苦茶にかっこいい。サイコーにパンクである。
Sex Pistols - God Save The Queen
パンクっていうと、どんなイメージを持たれるだろう。多分あなたの頭にあるようなので大体間違ってはいないのだけれど、殴って、蹴って、ぎゃーぎゃーして、ドラッグして、セックスして、ぎゃーんぎゃーん、ってそれロックとパンクどう違うのん?
歴史的に顧視すると、1960年代にビートルズ、ストーンズ、ボブディラン、その他多数のスーパースター達がその功績によってロックシーンを一躍勃興させた。しかし、1970年代になるとロックは一大産業に成り果て様式化し、ラブ&ピース?カウンターカルチャー?なんだっけ、それ?なんて始末。
そんなぐつぐつに「うっせーわ!ふざけんじゃねぇぞこんボケなすども!」なんて登場したのがパンクロックなのである。
ロックンロールの初期衝動、破壊性、直裁性。カウンターカルチャーへのカウンター。素晴らしいね。
全巻無料の最強漫画アプリ『マンガZERO』にて「ウッドストック」が読者人気として紹介されてます!嬉しい感想、ありがとうございます!!同じく、作画:浅田有皆「M.C.☆LAW」も公開中!https://t.co/NcR74tyNP6 pic.twitter.com/IH6IXLwUxz
— Charlie@Woodstock (@charlie_wstock) 2016年1月8日
日本にもバンドブームなんてイカした天国みたいな時代があったようだけれど、昨今ではロック?はぁ、なにそれ?みたいな、やってる人はやってるけれどそれおっちゃん達の時代錯誤。みたいな悲しいご時世。
ジョンレノンが死んでも世界が変わらなかっただのなんだの抜かす輩もおりますが、そんな屁理屈並べてないで隣人を愛しなさい!なんてそれこそ屁理屈。
「ラブ&ピース!」なんてただ声高に叫ぶのも無責任な気がして、ああ無情。
No future for you ! なんてセックスピストルズさんは歌われてますけれども、やはりそれでは僕等、少しばかり困ってしまうので、まぁだからね、お互いね、思いやりをね、持とうね、ってそういう、話。
この漫画に多分に影響を受けて、主人公と同じレスポールジュニア買っちゃったり、あぁ力と細さが相俟っていい塩梅。
そういえばシド・ヴィシャスは「オレは25歳までには死ぬだろう」って本当に21歳で死んじまって、あれあれ私はシドさんより年上なのか、なんて気づかなくてよいことに気づいて落胆してしまう。
5年後にはジミヘン、7年後にはマークボラン、18年後にはジョンレノン…ってどんだけ生きする気やねん。
ころころころ石が転がってロックンロール、なんて、日々、そんな感じ。
I hate you I hate me !